横浜11−10読売

横浜vs読売、このカードはよく信じられないゲーム展開を引き起こす、曰く付きのカードです。
今回もその不思議な力を発揮し、強烈な印象を残した試合を見せてくれました。

当日観戦したお客さんはとても疲れたんじゃないかなと思います。

序盤はマレン・久保両投手の投げあいで、とても荒れる展開には感じませんでした。
1点を争う好ゲームが一転、ノーガードの打ち合いに変わるとは…とても予想できませんでした。

何より中盤〜終盤での失点分を得点するあの展開。
野球マンガかと思いましたよ。

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【3回裏】
石井・種田の連打で1アウト1・3塁。
昨日も書きましたが、この両名が連打すれば、得点の臭いがプンプンしてきます。
続く佐伯がキッチリタイムリーを放ち、1点先制。

今考えると、この1点が最後までモノを言いました。
いろんな意味で貴重な1点だったと思います。

【6回表】
小久保・高橋由に連続アーチ。
小久保の2ランは仕方ないにしても、続く高橋由の本塁打は十分防げましたね。
苦労してとった1点を一気にひっくり返されて気落ちしたマレン、無気力に投じた球を高橋由は見逃してはくれませんでした。
この辺の気持ちの切り替え…マレンが今年いまひとつ活躍できなかった要因です。
今後の去就が注目されるところです。

【6回裏】
まず1度目の失点返し。
3点取られた後に3得点。
ここで評価したいのは、全てタイムリーヒットでの得点だった事。
大味な本塁打攻勢もいいですが、こういうボディーブローのように効いてくる攻撃もまた魅力です。
シーズンも終わりに近づいてはきましたが、打線に繋がりが出来てきました。

【8回裏】
2度目の失点返し。今回も3失点後に3得点。
ここでも全てタイムリーでした。
中でも代打・鈴木尚のタイムリーは大きかった。
対鈴木尚の為に読売が投入した岡島を打っての得点。
読売サイドとしては胃が痛くなる展開だったと思いますね。

そして相川。
走者一掃の逆転二塁打を打ちました。
前の試合くらいから打撃好調の相川ですが、こういうピリピリした場面で打てるようになった裏には、アテネでの緊張感を肌で感じてきた経験が生きているのかもしれませんね。
例えあまり試合に出ていなくても、感じるものはみんな同じ。
行ってよかったと思える瞬間でした。

【9回表】
抑えの門倉が3本の被弾で4失点。
読売サイドはお祭り騒ぎでした。ファンもしかり。

正直「終わった…」と思いました。

何より先頭打者の仁志の一発。
ここ最近全く当たっていなかった仁志に同点本塁打を浴びた時には、もう勝てる気がしていませんでしたね。

しかし…野球とは恐ろしいものです…。

【9日裏】
3度目の失点返し。4失点の後の4得点でサヨナラ勝利。

種田・佐伯と簡単に打ち取られ、2アウト走者無し。
ここで途中から守備固めで出場していた河野。
オープン戦では打撃好調だった彼だけに、淡い期待はしていました。

河野の打球はライトへ上がり、十分守備範囲。
守備固めとして入った堀田は捕球態勢。
しかし、ここで1度目の奇跡。
薄暮れの空と照明の関係か、堀田捕れず。記録は3塁打。

続く多村の打球もまたライトへ。
今度こそ堀田も余裕の捕球体勢。
しかし、ここで2度目の奇跡。
またもや打球が保護色で消えたのか、堀田のグラブには収まらず捕球できず。
記録は適時3塁打。

続く金城の打球はファーストへのゴロ。
清原の守備範囲。
しかし、ここで3度目の奇跡。
清原の視野から同じく球が消え、捕れずにライトへ転がる。
記録はタイムリーヒット。

そう、この3つの大きな読売の記録に残らなかったエラー。
全てライト側からの薄暮れの空と照明と白球、それらによって打球が視界から消えるという、横浜にとっては願っても無い出来事だったのです。

そして古木が歩いた後に相川が勢いをそのまま受けたかのような神がかり的バッティング。
この恐ろしい試合に終止符を打ちました。

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シーズン終盤にこういう試合を見れる事、私は嬉しいです。
どんな順位に居ようとも全力で野球をする姿をスタジアムに来ているお客さんに魅せる事…これが彼らの使命です。

色々ゴタゴタしている日本プロ野球。
何だ、まだまだ魅力的じゃないですか!

まだまだ私はプロ野球、そして横浜ベイスターズとお付き合いして行くつもりです。
どんな事があっても。

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